競馬の単勝を全部買ったら利益や回収率は?

配当・回収率・倍率

競馬の単勝を全部買ったら利益や回収率はどうなるのか?

競馬で最も有名な券種と言えば単勝馬券。1着になる馬を的中させるだけの馬券という事で初心者も分かりやすく、今日初めて競馬をやるという方にはまず単勝馬券からスタートしてみようと進めるはずです。

1着になる馬を狙う単勝馬券は全ての券種の基礎になっていると言っても過言ではない券種で、1着になる馬を的中させる事ができなければそもそも競馬でいい成績を収めるなんて事は不可能です。

競馬は1回のレースで最大18頭の馬が出走する訳ですが、これを単勝で全部購入していけば必ず的中する訳ですが、その時の利益や回収率はどうなるのでしょうか?この記事ではその点に焦点をあてて紹介していきたいと思います。

単勝を全部買い続けたら必ず回収率はマイナスになる

出走している馬すべての単勝馬券を購入すれば的中率は当然100%です。マックス18頭立てのレースで100円ずつ賭けていくのであれば1800円となり、要するに単勝オッズが19倍以上の馬が勝利すれば収益と回収率はプラスになっていくという事になりますよね。

競馬をやっている人であれば分かると思いますが、単勝オッズ19倍以上の馬が勝利する事はしょっちゅうあります。しかもこれがフルマックス18頭立てのレースの時のみなので、10頭立てのレースであれば11倍以上の馬が勝利すれば回収率はプラスになるという事になります。

これだけ聞いていると、全ての馬の単勝馬券を購入するという戦法はあながち悪くはないのかなと思ってしまうかもしれませんが、これは落とし穴です。全ての馬の単勝馬券を毎回購入していたら、必ず負けます。たまに大穴の馬が勝利して一時的にプラスになる事はもしかしたら勝てるかもしれませんが、それは一時的なもので長い目で見れば必ず負けます。

その理由は競馬の控除率にあります。

控除率とは胴元の取り分の事で、競馬の場合はJRAが馬券の売上全体から25%を引いた額を分配して資金配分するという事。要するに、馬券は購入した時点で胴元に取られる分を差し引かれていると考えても良いのです。

極論を言えば、競馬をやっている全ての人の回収率は75%になるという事です。しかし、なぜこうならないのか?それは競馬は知識や経験で勝率を上げる事ができるからです。うまい人、へたな人がいる限り、本来であれば全ての競馬をやっている人の回収率は75%に収束するものの、全ての人が平等な回収率になる事は絶対にあり得ないという訳です。

単勝を全て購入しても勝てない!オッズ別勝率を見ながら解説

単勝を全部購入し続けたらどれ位の利益や回収率を上げる事が出来るのかを考える時には、単勝オッズ別の勝率をチェックしてみる事が一番です。冒頭でも言いましたが大体1レースで10頭以上は走る訳ですから、コンスタントに単勝オッズ10倍以上の馬が勝ち続けなければ高い回収率をキープする事はできません。

それでは以下で単勝オッズ別の勝率をチェックしてみましょう。

  • 1.0~ 1.4⇒勝率62%
  • 1.5~ 1.9⇒勝率45%
  • 2.0~ 2.9⇒勝率31%
  • 3.0~ 3.9⇒勝率23%
  • 4.0~ 4.9⇒勝率18%
  • 5.0~ 6.9⇒勝率14%
  • 7.0~ 9.9⇒勝率10%
  • 10.0~14.9⇒勝率7%
  • 15.0~19.9⇒勝率5%
  • 20.0~29.9⇒勝率3%
  • 30.0~49.9⇒勝率2%
  • 50.0~99.9⇒勝率1%
  • 100.0~⇒勝率0%

単勝オッズ1倍から1.4倍の断トツ1番人気の馬が勝つ確率は実に60%を越えています。反対に単勝オッズを全通り購入して勝ちたいと思っている方が目安にしたい2桁オッズの勝率は最も高い所で7%。下にいけばいく程に当然ですが勝率は落ちていくという事になります。

100レースあって7回。これが単勝オッズを全て購入した時に勝てる確率という事になります。逆を言えば93回は負ける計算になります。確率通りにいった時に勝った7回も、10倍とか11倍という単勝オッズでは今までの負けを全て払拭する利益には到底なりませんので、全ての馬の単勝を購入していくというのは、100%勝ちが見えない勝負を挑むというもの。

もしかしたら勝率1%を切っている100倍以上の単勝オッズの馬が奇跡的に勝利する可能性も競馬なので100%ないとは言い切れませんが、そんな天文学的数字の奇跡を期待する価値はありません。

1番人気以外の全ての単勝馬券を買うという方法

中央競馬は3回に1回は1番人気の馬が勝つという確率になっています。しかしコレは裏を返せば3回に2回は1番人気の馬が負けるという事になりますよね。競馬は何があるか分からないレースです。上記で全ての馬の単勝馬券を購入していれば絶対に負けると解説してきましたが、1番人気以外の全ての馬の単勝馬券を資金配分して購入する場合は利益を上げる事が出来る可能性はあります。

しかしこれは1番人気以外の単勝を全通り買えば必ず勝てるという意味ではなく、資金配分した上で1番人気以外の全ての馬を購入した場合に、利益を上げられる可能性があるという話になります。

これは断トツ1番人気の馬がいるレースが特にオススメで、断トツ1番人気の馬がいるレースはその馬に支持率が集中します。その結果どうなるかと言うと、他の馬の単勝オッズが飛躍的に上昇するという事になります。

例えば現代競馬で言えばアーモンドアイが顕著です。とても人気の高い牝馬三冠を獲得した名馬ですが、アーモンドアイの単勝オッズは基本的に1倍台前半です。そうなると他の馬のオッズが相対的に上昇していきますので、アーモンドアイがもし1着にならなかった場合は、単勝馬券であっても美味しい馬券になるという事です。

しかし上記でも説明したように、単勝オッズが1倍台前半の馬の勝率は60%を越えています。人気通りに1着になるケースが非常に多いので、考えなければいけない事は断トツ1番人気の馬がいるレースをチェックし、その馬が飛ぶ可能性があるかどうかを見極めるという事。その馬に少しでも不安要素があれば買いで、全く不安要素を見つける事ができない完璧な状態であればおとなしくスルーするのが懸命な判断であると言えます。

断トツ1番人気の馬がいるレースは資金増加率が上がりますので、1番人気を外して全ての馬の単勝馬券を購入するという方法はオススメ。その時に全ての馬に一律に同じ金額を賭けるのではなく、穴馬は100円、狙い目の馬は200円や300円等、オッズに応じて資金分配の額を散らしていくと更に良いと思います。

まとめ

競馬の単勝を全部買ったら利益や回収率はどうなるのかという点や、単勝オッズ別の勝率から見る考え方、1番人気以外の馬を全通り購入する方法などを紹介してきましたが参考になりましたか?

現在主流となっている三連単や馬単、三連複などの馬券であっても、1着になる馬を見極める力は非常に重要です。三連単や馬単は必ず1着になる馬を的中させなければいけませんし、三連複であっても1着になる馬を決めて軸馬にする事ができれば買い目の点数を抑える事ができるので非常に便利。という訳で、単勝を極めている方は必然的に競馬が上手で、的中率や回収率は上がっていきます。

競馬の基礎であり基本でもある単勝馬券。この記事でテーマにしている全通りを購入し続けたらどうなるのかという問いには100%負けると答えますが、単勝馬券で大きな収益を常に上げている方は多くいます。皆さんも単勝馬券を駆使し、競馬で高い利益と回収率をゲットしちゃいましょう!